労基法改正に向けて緊急インタビュー!

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ありがとうございます。

それでは、ここから平成22年4月に施行される労働基準法の改正ポイントを簡単に
説明していただけますでしょうか。

はい。今回の改正ポイントは、厚生労働省が公開している 「改正労働基準法のポイント」リーフレットに書かれていますが、大きく3点が挙げられます。

1点目は、限度時間(1ヶ月であれば45時間)を越えた時間外労働に対する割増賃金率を引上げてくださいというものです。これは努力ということになります。

2つめは、法定割増賃金率の引上げです。
具体的には、月60時間を越える法定労働に対して、使用者は50%以上の率で計算した割増賃金を支払わなければなりません。

また、引上げ分の割増賃金の代わりに有給休暇を付与する制度を設けることができます。
これにつきましては、中小企業に対して当分の間適用が猶予されます。

3つ目は、時間単位の年次有給休暇を付与することができます。

今回の法改正のポイントは以上の3つになります。

ありがとうございます。

詳しい説明は後ほどしていただくとして、今回、労働基準法が改正された背景を教えていただけますでしょうか。

やはり社会的な問題ですね。

労働人口が減少している中で、子育て世代の労働時間が高い割合になってしまっていて、家庭と仕事の両立が難しいということが挙げられますね。

なるほど。施行日が今年の4月1日ということは、それよりも前に
取り上げられていたということですよね。

そうですね。やはり長時間労働の問題を解消しなければならないということは以前から取り上げられていましたので、今回の労働基準法の改正については平成18年の秋頃から議論されていましたね。

平成22年4月1日に施行日が決定したのは、昨年の5月のことです。

今回の法改正に向けて企業の動きはどのようになっていますか?

大企業は当然法改正に向けて対応しています。

しかし、大企業の中でも長時間労働に該当する従業員というのは、一部の人なんですよね。
その割合は年々減少傾向にあります。つまり、社内の人全部では必ずしも無いということなんです。

しかも、企業側としては、残業代をきちんと払いましょうという動きより、残業代を抑えるようにしましょうという流れに動いている企業が多いです。

中には、夜8時以降はコンピュータの電源を落としたり、消電したりして、従業員が仕事をできないようにしている企業もありますよね。

ありがとうございます。
今回の法改正により、企業側も対応しているということですね。

それでは、引き続き、法改正のポイントについて1つずつ詳しく教えてください。

そうですね。やはり長時間労働の問題を解消しなければならないということは以前から取り上げられていましたので、今回の労働基準法の改正については平成18年の秋頃から議論されていましたね。

平成22年4月1日に施行日が決定したのは、昨年の5月のことです。

労使当事者は限度時間を越える時間外労働に対する割増賃金率を引上げるよう努めるとのことですが、まず限度時間について教えていただけますか?

限度時間についてですね。

根本からお話ししますと、労働基準法というのは、1日8時間、週40時間を越える労働、いわゆる法定時間外労働というのは、もともと認めていないんです。

本来は認めていないのですが、どうしても仕方がない場合にここまでの時間であれば働いてもいいよという時間のことを限度時間といいます。

これくらいの残業であれば、健康を害したとしても労働との関係性が認められないほどの時間、つまり労災認定になるには、まだまだ届かないであろうという目安の時間ということになります。

なるほど。労働基準法ではそもそも法定時間外労働は認めていないのですね。

それでは、限度時間を超えて働く場合は、どのような手続きが必要なのでしょうか?

まず、通常の週40時間を越えて働く、たとえば月で言えば残業45時間を越えて働く場合は、一般的に36協定(さぶろくきょうていと呼ばれる)というものを結んで、労使共に月45時間までは残業しますよという双方の合意を取ります。

もし、それを超えてしまう場合は、特別条項付き36協定というものがありまして、それを締結することによって、月45時間を越える残業を労使共に合意した上で残業することができます。

もちろん、少なくするように努力をしなければいけません。

ただし、あくまでも特別条項付きというのは、1年の12ヶ月どの月も残業45時間を越えていいよという訳ではなく、あくまでも突発的であったり、臨時的であったりする残業に対応するものです。

やむを得ない事情がある場合に限度時間を越えて時間外労働を認めてあげるよというのです。

行政からは多くても年の半分、6ヶ月までで定めてくださいという内容になっています。

労使で協定すれば、限度時間を超えて働かせることが可能とのことですが、
36協定を結んでいない会社もありますか?

実際問題として、36協定を結んでいない会社も存在すると思います。

結局、企業側は本来は残業させてはいけない、従業員も本来残業してはいけないということを理解していないことが問題だと思います。

残業をするのであれば、36協定は必ず結ばなければいけません。

会社のある所轄の労働基準監督署に届出をしてはじめて、まともに残業が認められるのですね。

36協定を結んでいない状態で残業をしていた場合、以前法廷で取り上げられた事例もあり、その場合は、企業に対して労働基準監督署から指導が入ります。

労使共に36協定の必要性を分かっていないことで、こうした問題が起こり得ますが、昨今は以前に比べて、きちんと36協定を届け出ている企業が増えてきています。

中小企業などは、労働組合がない会社もあるかと思いますが、その場合は、
どのような対応になるのでしょうか。

労働組合がない場合は、労使協定を結びます。

その際には、従業員の過半数代表者を選出します。(従業員が1人の場合はその人になる)
従業員の中で代表者を決めて、代表者と協定を結ぶことになっています。

労働組合の労働協約と過半数代表者と結ぶ労使協定との違いはありますか?

現在、労働組合の組成率は18%程度と言われています。
労働組合がある場合は労働協約で労使間の同意のものを作成します。

労働組合が無い場合は、先ほど説明したとおり、企業は従業員の過半数代表者と労使協定を結びます。

この労働協約、労使協定、全部ひとまとめにして、労使協定という場合もあります。

従業員の方はは自分が属している会社はどういう労使協定を結んでいるのかを理解しておいたほうが良いでしょうね。

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労働基準法改正ポイント

時間外労働の限度に関する基準の見直しに関するポイント

「時間外労働の限度に関する基準」が改正され、労使当事者は限度時間を 超える時間外労働に対する割増賃金率を引上げる努力をするように表記されています。

法定割増賃金率の引上げに関するポイント

月60時間を超える法定時間外労働に対して、使用者は50%以上の率で 計算した割増賃金を支払わなければなりません。


法定割増賃金率の引上げ分の割増賃金の代替休暇に関するポイント

引上げ分の割増賃金の代わりに有給の休暇を付与する制度(代替休暇)を 設けることができます。

時間単位年休取得に関するポイント

労使協定により年次有給休暇を時間単位で付与することができるようになります。


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